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『存在の耐えられない軽さ』 文句なしの大傑作!ダニエル・デイ=ルイスが若い!ジュリエット・ビノシュの可愛らしさに悶絶!

eiga098.jpg
『存在の耐えられない軽さ』
The Unbearable Lightness of Being

監督 フィリップ・カウフマン

1988年
アメリカ
171分



久しぶりの更新です!
今回ご紹介する作品は
チェコ出身でフランスに亡命した作家
ミラン・クンデラの小説を
フィリップ・カウフマンが映画化したものです。

アメリカ映画なのですが舞台はチェコスロヴァキア
1968年に起こった『プラハの春』を描いています。
『プラハの春とは』自由を求めるチェコスロバキアと
共産主義ガチガチのソ連が衝突。
結果、ソ連軍により弾圧されたという事件。
といってもこの作品は戦争映画ではなく
『ラブストーリー』なのです。
さて、どんな映画なのでしょうか?


人生の重さとは?不思議な三角関係を描く



優秀な脳外科医トマシュは
複数の女性と気軽に交際する軽い男。
つねに束縛を嫌い、自由を愛していた。

女に対して何も期待しないトマシュは
遊び相手に対しても冷たいものであったが
自由奔放な画家のサビーナは別だった。
互いに束縛し合わない関係であり
彼女にもまた別に愛人がいた。

ある日、田舎町のカフェで
素朴で愛らしいウェイトレス、テレサに出会う。
遊び慣れしていなそうに見えたテレサだったが
彼女の一直線な情熱に魅力を感じたトマシュは
彼女と同棲生活に入り、ほどなく結婚。
しかしトマシュはサビーナとの関係を続けるのであった。

写真家としての仕事をもとめていたテレサに
トマシュはサビーナを紹介する。

二人の関係に気づいてはいたのだが
それでも愛する彼のもとを離れようとしないテレサ。
不思議な三角関係が始まる。

世の中はソ連軍によるチェコスロヴァキア侵攻が深刻化。
民衆の波に交じって、無心にカメラのシャッターを切るテレサ。
彼女を守りつつ、スローガンを叫ぶトマシュ。
身の危険を感じたサビーナはこの街を旅立つ。
三人それぞれが幸せな未来を夢見るが
徐々に時代の波に飲み込まれていく。




まいった!
これは凄い映画!
観終わった後の疲労感(笑)
といっても退屈からくる疲労ではなく
凄いものを見せられたという感じ。

主演のトマシュはダニエル・デイ=ルイス
sonzai01.jpg
もう笑っちゃうくらいモテるのですが
これがまた憎めない男なんです。
しかし若いなー!カッコイイ!
一見、浮気を繰り返す軽薄な男に見えますが
彼は独自の信念を持っていて
周囲の価値観に左右されない一本気な性格です。
sashie163.jpg


テレサを演じるのはジュリエット・ビノシュ
sonzai03.jpg
彼女まだ24歳という若さ!
純粋で情熱的なテレサを見事に演じています。
トマシュの女癖の悪さに悩み苦しみ
人生を上手く楽しめていないように感じさせますが
夢見がちで愛する者に強く依存するという
とても女性的な存在です。
というかもう可愛くて可愛くて。。。


妖艶な雰囲気をもつ女性サビーナを演じるのは
レナ・オリンという女優です。
sonzai02.jpg
サビーナは自由を愛する奔放な女性ですが
これまた非常に魅力的。
テレサとは異なるタイプですが
ある意味彼女も女性的な存在です。
黒いに下着姿というセクシーな姿
鏡を効果的に使った官能的なシーンは
溜息が出るほど美しいです。
1993年の『蜘蛛女』という作品では
冷酷な女殺し屋を強烈に演じていました。


171分の超大作 動乱のプラハを背景に描く人間模様


上映当時はエロティックな描写が
話題になったと聞いたのですが
観終わってみるとそれほどでもないのでは?
男と女を描く為には必要不可欠な映像ばかりです。
トマシュ、テレサ、サビーナという個性的な三人の
不思議なバランスで成り立っている関係が
ハッとするほど美しく、そして魅力的に描かれています。
エロティックなのにどこか儚げ。
チェコスロヴァキアの重苦しい空気。
灰色の雲と物悲しい街並み。
エロ映画を期待してたらひどい目にあいます(笑)
sonzai05.jpg


タイトルからして重たそうな印象がありますが
決してそんな事はありません。
クスクスっと笑えるシーンや
微笑ましいエピソードもたくさんあります。
しかしこの映画の舞台はソ連軍によるチェコ弾圧があり
軽くほのぼのとしたストーリーとも言えません。
『難解』とまではいきませんが
『人間』を描くという哲学的な作品なので
人を選ぶ映画と言えるかもしれません。

本作の素晴らしいところは
登場人物である三人がそれぞれ魅力的であり
一本筋が通った生き方をしている事が伝わるところ。


トマシュは自由を愛し、ソ連軍のやり方を憎み
自分の信念を持っています。
自分の仕事にも誇りを持っており
そう言う意味では凄く男らしい男ですね。
妻を裏切ってばかりですが
決してテレサを侮辱したり見放したりしません。

サビーナも自由を愛し、束縛を嫌い
そういう意味では素晴らしいパートナーといえます。
トマシュとの関係はなにか特別なものを感じさせますが
彼女は一人の男性に守られるような生き方ができません。
求め合いながらも寄り添いあう事ができないという
なんとも切ない恋です。

テレサは真っ直ぐでキュートな情熱が
いつしかトマシュをリードし始める姿は
女性の強さを感じさせます。
ところが彼女は裏切られてばかり。
毎晩悪夢を見るような日々です。
純粋すぎる故に
いつか私だけを愛してくれる日が来ると
期待しすぎる弱さがあります。
ある意味もっとも女性らしい人物ですね。
プラハの春で弾圧されていく人々を目にしたとき
誰よりも最前線に立ち
無心でシャッターを切る大胆な一面もあり
暴走するテレサを心配して立ち振る舞う
トマシュが度々映し出されます。
ここらへんの人間臭さが彼を憎めないポイント。
ちなみにプラハの春のシーンは
ドキュメンタリー映像を見ているようで
凄まじい臨場感。本作の見所の一つです。
sonzai04.jpg


恋敵と知りながら、頼れるのがサビーナしかいないテレサ
テレサの純粋さに罪悪感を感じつつも
どうしようもなくトマシュに惹かれるサビーナ
テレサを傷つける日々の中、彼女の大切さに気がつくトマシュ


男女の関係というのはとても複雑であり
何が正解で何が間違っているかなんて
誰にもジャッジする事はできません。
そもそも男女の価値観が完全に一致するなんて事は
万が一にもありえません。
人間を『男』と『女』という
たった二つに分けて考えている事でややこしくなりますが
10人いたら10人の価値観が存在すると考えると
納得できるのではないでしょうか。

『男ってこういうところあるよね~』
『女ってこうなんだよなぁ~』
という
男女あるあるだけではないもっと深い部分を
見事にえぐりとっている脚本。
こりゃ原作も読まなきゃなー。


テレサがトマシュに残した手紙

人生は私にはとても重いのに
あなたにはごく軽いのね
私、その軽さに耐えられないの
私は強くないから


この文章から伝わるテレサの切ない気持ち
あまりに悲しくて胃が痛くなりました(笑)



観終わった時、心にドシンとくる作品です。
特にラストシーン。震えます。
いやーまいった。
長いけど是非観て欲しい大傑作。


音楽も素晴らしい!









[ 2014/03/15 14:10 ] ラブストーリー | TB(0) | CM(2)

暗喩

封切りの頃、エロを期待して観てしまった一人です(笑)。

なんだかんだ言っても否定しがたい3人の生き方と、プラハの春。
当時は、社会情勢にもうとくて、よくわからなかったのですが、
いまでは、ソ連にもイギリスにも帰属せず、
チェコとスロバキアに分かれて独立すべき
という主義を暗喩した映画だったのではないかと思います。
のちに、チェコスロバキアは、チェコとスロバキアに分かれて、
社会主義からも脱却した国を形成しました。

これは、いまのウクライナ問題に酷似していますよね。
クリミアはロシアへの帰属を決めましたが、
西部ウクライナはどうするんでしょうね?

グッドタイミングな、示唆に富んだ作品のご紹介、
ありがとうございます!!
もう一度、見直してみたくなりました。
[ 2014/03/17 16:56 ] [ 編集 ]

Re: 暗喩

つかりこさんコメントありがとうございます!

> 封切りの頃、エロを期待して観てしまった一人です(笑)。

あはは(笑)そういう方が多いみたいですねー。
本作のエロティックな描写はとても魅力的で
灰色なイメージの街並みとは対照的な幸せがあって
映画の雰囲気をグッと盛り上げてくれますね。

> なんだかんだ言っても否定しがたい3人の生き方と、プラハの春。
> 当時は、社会情勢にもうとくて、よくわからなかったのですが、
> いまでは、ソ連にもイギリスにも帰属せず、
> チェコとスロバキアに分かれて独立すべき
> という主義を暗喩した映画だったのではないかと思います。
> のちに、チェコスロバキアは、チェコとスロバキアに分かれて、
> 社会主義からも脱却した国を形成しました。

素晴らしい解説ありがとうございます!
背景に複雑な社会情勢がある作品ではありますが
それと並行した形で複雑な人間関係を描く事で
他にない独特な存在感を持った映画ですね。

> これは、いまのウクライナ問題に酷似していますよね。
> クリミアはロシアへの帰属を決めましたが、
> 西部ウクライナはどうするんでしょうね?

うんうん、本当にそうですね。
国民はどんな気持ちで政府の決定を見ているんでしょうね。
最近のウクライナ問題を見ていると
世界が注目しているものの影に
現代のトマシュやテレサ、サビーナが存在するのでは?と。
そういう意味ではタイムリーな作品かもしれませんね。

> グッドタイミングな、示唆に富んだ作品のご紹介、
> ありがとうございます!!
> もう一度、見直してみたくなりました。

ありがとうございます!
ネタバレには気をつけたいと思うのですが
ついつい調子に乗っちゃうんですよね(笑)
素直に魅力を伝えるブログでありたいなと思っています。
これからもよろしくお願いします!
[ 2014/03/19 16:21 ] [ 編集 ]

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