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『BIUTIFUL(ビューティフル)』 突然宣告された『余命2ヶ月』 限られた時間の中、家族に何を残せるのか?

eiga089.jpg
『BIUTIFUL』
ビューティフル



監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

2010年
メキシコ
148分



前々から気になっていた作品をようやく鑑賞しました。
メキシコ映画『BIUTIFUL ビューティフル』を紹介します。

監督はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
『アモーレス・ペロス』『21グラム』『バベル』といった
複雑な時間軸の中で展開されながらも
絡まった糸をたぐり寄せるように
物語がすすむにつれて全貌が明らかになるという
一筋縄ではいかない作品がファンに支持されています。

ところが本作『BIUTIFUL ビューティフル』
一人の男性をカメラが追い続けるド直球な作品。
ちなみにPG12指定です。

カンヌ国際映画祭  主演男優賞受賞
アカデミー賞    主演男優賞/外国語映画賞ノミネート
英国アカデミー賞  主演男優賞/外国語映画賞ノミネート
ゴールデングローブ賞 外国語映画賞ノミネート

医師から宣告された『余命2ヶ月』 残された時間で何ができるか


あらすじ

ウスバルは幼い姉弟を育てながら
アフリカや中国からの貧しい移民たちに
非合法の仕事の斡旋をしている。
移民には不法滞在の者が多く
警察に目をつけられているが
ウスバルは儲けから賄賂を渡すなどして
彼らを警察から守っていた。
ある日、医者からガンの宣告を受ける。
余命2ヵ月。
家族のため、仕事の世話をしている人たちのために
何かしてやれることはないかと必死に行動するが
現実は厳しく何事も上手くいかない。
体力は徐々に落ちていく・・・




素晴らしい。
観終わった直後は、あまりに救いのない物語に絶句。
なのに心に残る淡い余韻。
それが気になって次の日にもう一度観たのですが
一つ一つのシーンに重みが増して何度かが…。
忘れられない映画となりました。
sashie153.jpg



ウスバル役のハビエル・バルデムが素晴らしすぎる!
BIUTIFUL01.jpg
彼と言ったらコーエン兄弟の『ノーカントリー』
殺し屋アントン・シガー!
只者じゃないとは思っていましたが
本作での彼の演技は鬼気迫るものでした。
突然宣告された『余命2ヶ月』を背負い
この世に残していく人々に何ができるか?を考えながらも
迫り来る人生の終わりに怯える姿。
そして子供たちへの愛。
本作の彼の演技を世界中のメディア、評論家が絶賛。
ショーン・ペンジュリア・ロバーツも賞賛しました。
特にショーン・ペンは映画を観終わった後
15分間も席を立てなかったとか。


別居中の妻マランブラを演じる
マリセル・アルバレスの演技も凄かった。
BIUTIFUL06.jpg
アル中で薬物にも手を出し
躁鬱を繰り返す双極性障害で育児ができず
離れて暮らしていますが、これが本当に酷い。
『平気で嘘をつく』
『男遊びをやめられない』
『子供に手を上げる』

彼女は病気と向き合わない為
病状が改善することもなく
関わる人を傷だらけにしておきながら
自分が一番可哀想だと嘆くという最悪の状態。
ウスバルは自分の死後、彼女に子供を託す事を願いますが
何も改善していない彼女に絶望します。

そして驚かされるのが一般人の起用。
本作で重要な役割を担う
娘のアナ、子供の世話を頼むイへ
そしてイへの旦那のエクゥメは現地に住む素人!
BIUTIFUL07.jpg
素人を使うのがイニャリトゥ監督の主義なのかもしれませんが
とんでもなく素晴らしい存在感。


ウスバルが残したもの


バルセロナは華やかな観光地といったイメージがありますが
本作で描かれているバルセロナは
その華やかさとはかけ離れた
薄汚れたスラム街です。
街には不法滞在の外国人が溢れ
彼らは違法な商品を露天で売り、麻薬にも関与しています。
ウスバル本人もバルセロナでは差別されている対象であり
安い賃金で働く移民たちの稼ぎをピンはねして
警察には賄賂を渡す事で生計を立てています。
こういったバックグラウンドを感じ取る事が大切。
これを無視しては映画の意味が変わってしまいます。

そんなウスバルが医師から『余命2ヵ月』と宣告され
限られた時間の中、二人の子供たちに何かを遺してあげたいと
自分の死に怯えながらも必死に生きる姿を描く作品です。

しかし先程も書きましたが
バルセロナの闇で暮らす人間にとっては
生きていくのがやっと。
せめて少しでも金をと必死に働きますが
体はどんどん言う事を聞かなくなります。
また、犯罪に手を染め、頼れる者がいないウスバルが
少しでも善意をもって生きていこうと考えたところで
邪魔をする人間があらわれ、何一つ上手くいきません。

この映画のタイトル『BIUTIFUL』
ビューティフルのスペル間違い。

娘が父にビューティフルのスペルを聞きます。
すると父は『発音の通りだ B…I…U…T…』
間違ったスペルを教えてしまいます。
BIUTIFUL04.jpg
この事からウスバルが
まともな教育を受けていない事がわかります。
そのような父親が残り60日ほどで
子供たちにしてやれる事は少ないでしょう。
しかし生きている間、もがき苦しみながら
思い通りにならない人生に絶望しつつも
生きる事に執着し、最後まで苦悩し続けます。
死に際まで『何ができるのか?』を考え続ける姿は
胸が潰れるほど切ないです。


本当はもっと色々書きたいのですが。。。
本作はなるべくネタバレなしで。


この映画を観た人に是非聞いてみたいのが
『ウスバルは子供たちに何を残せたのか?』
BIUTIFUL03.jpg
きっとそれぞれ違う意見や感想があるでしょう。
この映画は絶望だけを描いているわけではありません。
非常に重たい作品ですが、機会があったら是非。





[ 2013/11/24 11:26 ] ドラマ | TB(0) | CM(0)

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