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『パレルモ・シューティング』 巨匠ヴェンダース監督作品!生きる意味を問いかける傑作!

eiga083.jpg
『パレルモ・シューティング』
Palermo Shooting


監督  ヴィム・ヴェンダース

2008年
ドイツ
108分



ヴィム・ヴェンダース監督作品
パレルモ・シューティングを紹介します。
ヴェンダースと言えばロードムービーの巨匠。
代表作『パリ、テキサス』は永遠の名作です。
そこからヴェンダース作品はメッセージ性が強くなり
哲学的で難解な作品が増えていきました。
ちょっと苦手意識を持っている方もいるようですが
本作は過去の作品とちょっとテイストが異なり
もう少し親しみやすい内容になっています。
とは言ってもテーマは『生』と『死』
なかなか興味深い作品でした。

『死』と向かい合う事で生きる意味に気付く物語


簡単なあらすじ

フィンは写真家。
写真をデジタル処理する事で
現実ではありえない世界を作り出すスタイルは
芸術的評価が高く、世界から注目されていた。
PALERMO01.jpg
昼も夜もなく、携帯電話鳴りっぱなしの日々で
彼はほとんど眠ることができなかった。
そしていつも『死』にまつわる短い夢を見る。
フィンは自分が生きている意味を見失い
『死にたいのに死ねない』ジレンマの中
忙しい日々に身をゆだねているだけだった。


ある夜、フィンが車を運転しながら
風景を撮影していたのだが
運転しそこない、危うく大事故となるところだった。
その時、フィンはある男の顔を目撃していた。


ミラの撮影の為、パレルモにやってきたフィン。
撮影後もひとりパレルモに残り、休暇をとっていた。
そこでフィンはあの男を再び目撃する。
男は矢でフィンを狙っていた。
PALERMO02.jpg
幾度となく命を狙われるフィンは
『死』への恐怖が深まっていく。


そんなある日、フィンは魅力的な女性フラヴィアに出会う。
彼女もまた過去の出来事から『死』に取り憑かれていた。
やがて二人は同じ時間を過ごす事で
失いかけていた何かを取り戻しつつあった。





いやー面白かった!
ヴェンダースの故郷である
デュッセルドルフから物語は始まり
古き良きヨーロッパ街
パレルモが舞台になるこの作品。
ロードムービーのようでありながら
『生』と『死』を扱った哲学的な物語。
しかし小難しい説教臭さはなく
どこか親しみやすい軽さがあります。
そしてなんともロマンチック。
過去の作品のフレーバーが満載の
嬉しくなる映画です。


出演者の紹介 ※ルー・リードがいるよ!


フィンを演じるカンピーノ
ディー・トーテン・ホーゼンのボーカリスト。
PALERMO06.jpg
最近のアルバム8作はすべてドイツでナンバー1を獲得!
ドイツを代表するバンドと言っていい存在です。
1999年、ヴィム・ヴェンダースが
ホーゼンのPVを撮影したのをきっかけに
友情が始まったそうです。
きっかけになった作品がこちら。

Die Toten Hosen 『Warum werde ich nicht satt』

なんか変なPVですよね(笑)面白い!
カンピーノは俳優としてのキャリアもあり
数々の映画やテレビドラマに出演しています。
『時計じかけのオレンジ』の舞台では高い評価を得ました。


フィンを付け狙う謎の男はデニス・ホッパーです。
PALERMO09.jpg
ヴェンダースの『アメリカの友人』から30年ぶりの出演。
彼の役は、ずばりです。
生まれる事が『入口』であれば
死は『出口』
それなのに何故人々は私を恐れるのかと
死は悩んでいます。斬新な設定!
デニス・ホッパーはこの撮影の2年後
惜しまれながらこの世を去りました。
彼のラストメッセージといえる渾身の演技は必見です。
sashie147.jpg
うーん。さすがの存在感!


ミステリアスな美女フラヴィアを演じるのは
イタリアの女優ジョヴァンナ・メッツォジョルノ。
PALERMO04.png
『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』で主演。
イタリアの独裁者ムッソリーニの妻を演じました。
その演技は世界中で評価され、多くの賞を受賞しました。
フラヴィアは昔、恋人を事故で亡くし
死という呪縛から逃れられず生きる悲しい女性。
同じ悩みを抱えるフィンの存在が
失われた空白の時間を徐々に埋める
大切なものになっていきます。


ミラ・ジョヴォヴィッチが本人役で登場!
PALERMO07.jpg
妊娠中の大きなお腹にも関わらず
カメラを向けられポージングする彼女は
『生』の象徴として眩いほどに輝いています。
ヴェンダース作品では『ミリオンダラー・ホテル』以来の出演。
本人役ってのもあってか、リラックスした雰囲気
『エッヘッヘッヘ!』という豪快な笑い方は最高!


ほんのちょっとだけルー・リードが出演!
PALERMO08.jpg
ヴェンダースを音楽面で協力してきたルー・リード。
本人役(しかも幻影)という不思議な映像が笑えます。
彼のセリフがまた・・・(涙)
つい最近この世を去ったルー・リード。
彼の言葉の重さが、この映画をグッと引き締めています。


本作の重要なファクター『音楽』


気持ちを高めるため
またその逆で落ち着けるため
雑念を振り払い無心になるため
一人の世界を取り戻すため
主人公のフィンはイヤホンで音楽を聴きます。
まるで音楽が彼を導いているようにも見えます。

たとえアーティストがこの世を去ったとしても
曲があるかぎり音楽として存在できる。
音楽には死と生を超えた力があります。

この映画の2年後に亡くなったデニス・ホッパー
つい最近この世を去ったアーティスト
ルー・リードが映画の中で生き続けている事も
この作品の語らんとするテーマを
さらに深く感じさせます。

ちなみに映画音楽は、伝説的なドイツのグループ、
カンのリーダーイルミン・シュミットが担当。
カン(Can)は、68年西ドイツで結成されたバンド。
パンク、ニュー・ウェイヴ
オルタナティヴ・ロック
エレクトロニック・ミュージック
ポスト・ロックなどに大きな影響を与えました。
また、ニック・ケイヴをはじめ
ヴィム・ヴェンダースならではの
メンバーが楽曲を提供していますので
映画を観る際、『音楽』にも注目してください!



エンドロールがおしゃれ。
劇中でフィンが撮影した写真が見れます。
これが凄くいい。
深い余韻となっていつまでも心に残ります。

この映画はラブストーリーではありませんが
『生』と『死』というテーマを追求することで
『愛』という目に見えないものを強く感させるという
不思議な作品になっています。
ヴィム・ヴェンダースさんスゲェっす。










[ 2013/11/10 14:54 ] ロードムービー | TB(0) | CM(0)

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