スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

『タクシードライバー』 デ・ニーロ来日記念!マーティン・スコセッシ監督 狂気の大傑作!

eiga72.jpg
『タクシードライバー』
Taxi Driver


監督 マーティン・スコセッシ

1976年
アメリカ
114分



東京国際映画祭にロバート・デ・ニーロが来日しましたね!
元マフィアを演じた痛快マフィア映画
『マラヴィータ』のプロモーションです。
この映画、妻役にミシェル・ファイファー!
娘役に『glee』のディアナ・アグロン!
FBI捜査官役にトミー・リー・ジョーンズ!
監督リュック・ベッソン!
製作総指揮にマーティン・スコセッシ!という
いったいどうしちゃったの?という凄い顔ぶれ!

デ・ニーロ、マーティン・スコセッシといえば
数多くの作品を共に制作する名タッグ。
『レイジング・ブル』『ニューヨーク・ニューヨーク』など
様々なジャンルの映画を世に生み出してきました。
彼らを引き合わせたのはブライアン・デ・パルマだとか。

そんな二人の作品で
最も強烈なインパクトを持つ映画といえば
『タクシードライバー』です。
アメリカン・ニューシネマの最後期にして
代表的な作品と言われるこの作品は
『狂気』を描く大傑作です。
今日はこのタクシードライバーを紹介します。


活気のある街 耐え難い孤独が一人の青年を追い詰めていく


簡単なあらすじ

ニューヨークは麻薬、売春、強盗などの犯罪で
退廃しきっていた。
ベトナム帰りの元海兵隊員トラヴィスは
戦争の後遺症なのか重い不眠症を患っている。
学歴もなく働ける場所もない彼は
タクシードライバーに就職。

IMG_0554.jpg
同僚が嫌がる黒人街も走り
ヤバそうな連中もかまわず乗せるトラヴィス。
休日はポルノ映画館に通ったり、当てもなく運転するだけ。


ある日、トラヴィスは選挙事務所の女性に魅かれ
彼女への接近を試みる。
トラヴィスは彼女をデートに誘う事に成功するが
ポルノ映画館に入り、愛想をつかされる。
それ以来会話も拒絶されるようになり
キレたトラヴィスは『殺してやる』と罵る。


トラヴィスの不眠症は深刻さを増し
心は荒んでいく一方であった。
腐敗しきったこの街を俺が浄化してやるという思いは
憤怒から実行性を帯び、やがて目的へと固まっていく。
トラヴィスは裏のルートから拳銃を仕入れ
射撃の訓練と肉体の強化をはじめる。
IMG_0560.jpg
彼の中で何かが壊れ始めていた。



映画史に名を残す大傑作
第26回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品です。

ですが、これほど好き嫌いがハッキリする映画も珍しいです。
『面白くない』『意味がわからない』という方も多いのですが
それはテーマを見失っているからだと思います。

この映画の根底には戦争があります。
戦争については具体的に描かれていませんが
トラヴィスが抱える苦悩は
ベトナム戦争からスタートしています。
この事を忘れてしまうとテーマがブレてしまい、
主人公が孤独にやられて
狂人化するだけの映画
になってしまいます。
そうじゃないんですよこの映画。


ベトナム戦争を描いた映画はたくさんあります。
『プラトーン』『ハンバーガー・ヒル』
『フルメタル・ジャケット』
などが有名ですね。
デ・ニーロの『ディア・ハンター』
戦争で精神的にダメージをうけた
ベトナム帰還兵を描いた作品です。
大ヒット作『ランボー』もそうですね。
こういった作品などを観た上で
本作を鑑賞し直すと
トラヴィスの最後の行動の意味も明確になります。

トラヴィスは命をかけて戦ったベトナム戦争から帰還。
ところが帰ってきたアメリカは
麻薬と売春にまみれた腐れ切った国でした。
こんな国のために仲間は死んだのか?という絶望感は
彼にとって耐え難いストレスだったに違いありません。
また、地獄から生還した自分に対しての扱いの不当さ。
英雄として迎えられると思いきや
学歴が無い彼にはまともな仕事にありつけない。
不眠症もおそらく戦地の記憶でしょう。
やがて彼はアイデンティティを見失い
社会への不満や孤独に追い詰められ
自分が生きる意味に飢えて狂人化していくわけです。

ダーティーヒーローと崇められるトラヴィス。
たしかにモヒカン頭での銃撃戦は鳥肌もののカッコよさ!
sashie137.jpg
このスタイリッシュなデ・ニーロは本当に罪深い。
犯罪者・精神異常者がヒーローのように感じられてしまう。

しかしこれは戦争の被害者が壊れていく姿を描く作品。
彼の行動はどこまでも自己中心的で自己満足。
結果的に新聞は彼をヒーローとして扱いますが
これをヒーローと呼んでいいのかは、やや疑問です。
トラヴィス本人も『新聞は大げさだ』と言いますし。

彼は自分自身の存在を取り戻したかった。
その為だったら暗殺だろうが売春宿を襲撃だろうが
なんでもよかった。
きっかけが欲しかっただけなんです。
ここにトラヴィスの悲しさがあります。

この映画は悲しく虚しい映画。
ミラーに映るトラヴィスの目はいつも悲しげです。
この映画が絶賛された影には
『戦争』を体験した帰還兵の存在があります。
彼らにとって劇中のトラヴィスは
代弁者のように感じられたのではいでしょうか。


映画を彩る音楽 車内から見える夜のニューヨーク


この映画のもう一つの魅力は音楽!
映画と音楽が相乗効果をもっていて
ニューヨークの街並みに絡みつくような
サックスの音色が素晴らしいのです。

このオープニング!
IMG_0555.jpg
不安な気持ちにさせる音楽と
雨に滲むニューヨークの街
そしてトラヴィスの超どアップ!
ゾクゾクします!

これはバーナード・ハーマンによる演奏なのですが
このレコーディングが終了して12時間後
息を引き取ったのだとか。
最後の命を吹き込んだ遺作…。
サントラも名盤中の名盤です。


本作の出演者と撮影秘話


デ・ニーロ・アプローチという言葉があります。
デ・ニーロは映画の撮影前に常に徹底した役作りをします。
例えばアンタッチャブルでのエピソードですが
アル・カポネを演じる事になったデ・ニーロが
本人に似せる為だけに前髪を抜いたのだとか。
役者魂のかたまりです。

本作の撮影の際も数週間実際にタクシー会社に勤務し
実際に運転手を務め、徹底的に役の研究を行った
そうです。

また本作のトラヴィスのセリフ『You talkin' to me?』は
アメリカ映画協会が選出した映画の名セリフベスト100
10位にランクインしています。
これは脚本にはなく、彼の即興だったようです。


ベッツィーを演じるのはシビル・シェパード。
ど偉い美人です。
IMG_0570.jpg
初デートでポルノ映画を見せられたら引きますよね(笑)
彼女とはこれで終わりました。まあ当然です。

トラヴィスが英雄としてもてはやされ
またいつもの日常が戻ったかのように思えた時
彼女は再び現れます。
トラヴィスに冷たくした負い目でしょうか?
それとも彼の実力行使した行動に賛同したのでしょうか?
真相はわかりません。
しかしトラヴィスはクールにスマートに彼女を見送り
夜の街に消えていきます。
しかし彼の狂気はまだ終わっていないのでは?と感じさせる
ミラー越しの鋭い目が印象的です。


売春で生計を立てる家出少女アイリスを演じるのは
ジョディ・フォスターです。
IMG_0569.jpg
当時わずか13歳!
子役から活躍する彼女ですが
本作の出演が今後の女優人生を決定づけたといっていい
刺激的な撮影現場だったそうです。
そりゃデ・ニーロを間近で見てたらそうなりますよね(笑)


この長髪のチンピラ・スポーツを演じるのは
ハーヴェイ・カイテル!
IMG_0567.jpg
この頃は30代前半かな?
長髪が似合わない!
実はこれカツラだそうです。
ちなみにデ・ニーロのモヒカンも。
『エクソシスト』のリンダや
『ゴッドファーザー』マーロン・ブランドの老けメイクを担当した
特殊メイクの巨匠ディック・スミスが作成したものです。

ちょっと面白いところでは
監督のマーティン・スコセッシがタクシーの客で出演しています。
IMG_0557.jpg
浮気中の妻を『殺ろしてやる』と告白する厄介な客(笑)
トラヴィスは終始無言で告白を聞いていますが
リハーサルの時にはデ・ニーロが得意のアドリブで言い返し
驚いたスコセッシは頭が真っ白になったそうです。
デ・ニーロ意地悪ですねぇ。

調べてわかったのですが
ザ・バンドの解散コンサートを撮った『ラスト・ワルツ』
ローリング・ストーンズを撮った『シャイン・ア・ライト』
マイケル・ジャクソン『Bad』のビデオもスコセッシなんですね!
全部観てるのに全然気がつかなかった(笑)



定期的に引っ張り出して観てしまう
大好きな映画です。
映画を視覚的・聴覚的に捉えるだけではなく
この映画にはどのようなテーマがあり
どのような背景があるのか?
という事を
ちょっと意識するだけで
全然印象が変わってきます。
『いまいちわからなかった』という方も
もう一度観る事で印象が変わるかもしれませんよ?









[ 2013/10/22 14:11 ] サスペンス | TB(0) | CM(2)

音楽すごくいいですよねー。サントラ持ってます。
この映画はたしか名画座で観ましたが、内容はもう忘れております。でも袖から飛び出てくる拳銃はかっこよかったのでよく覚えております。
ハーヴェイ・カイテル出てましたかー。覚えてません。まぁ彼がそんな有名じゃなかったころだと思います(笑
ジョディ・フォスターは若く、ぽっちゃりしてましたね。その後あんな大スターになるとは思ってもいませんでした。
同じころかなあ、同じようなタイプで子役?から出てきたメラニー・グリフィスは最近見なくなったような…。
[ 2013/10/22 21:06 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます!

暗ヲさんこんにちは!
コメントありがとうございます!

> 音楽すごくいいですよねー。サントラ持ってます。

おお!サントラをお持ちですか!さすが!
初めて観た時は音楽が怖かったんですよねー。
でも、今となっては大好きなサントラです。
中毒性があるというか。

> この映画はたしか名画座で観ましたが、内容はもう忘れております。でも袖から飛び出てくる拳銃はかっこよかったのでよく覚えております。

絶対忘れないシーンの一つが腕に装着した仕込み銃ですよね(笑)
もの凄いインパクトでした。
名画座って響きがいいですねー。

> ハーヴェイ・カイテル出てましたかー。覚えてません。まぁ彼がそんな有名じゃなかったころだと思います(笑

この映画に出た後くらいからしばらく低迷しちゃうんです。
今となっては激シブの俳優さんですよね。悪そうなのがいいです。

> ジョディ・フォスターは若く、ぽっちゃりしてましたね。その後あんな大スターになるとは思ってもいませんでした。

かわいいんですけど、どこか垢抜けないんですよね。
今となっては『告発の行方』『羊たちの沈黙』の女優さんっていうイメージ。
パッとしない映画にもいっぱい出てますよね(笑)

> 同じころかなあ、同じようなタイプで子役?から出てきたメラニー・グリフィスは最近見なくなったような…。

知らなかったので調べちゃいました(笑)
そっか!『ワーキング・ガール』の女優さんだ!
この方も子役からなんですねー。
私生活に問題が多くリハビリ施設に入ったりしてるみたいですね。
ハリウッドの子役ってなんかそういう話が多いなぁ。
[ 2013/10/23 08:53 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://moviestar1.blog.fc2.com/tb.php/72-11ac512e















上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。