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『グッバイ、レーニン!』 ベルリンの壁崩壊前夜、小さな家族を襲った大事件!バカバカしくも真っ直ぐすぎる親孝行!母の愛は偉大!

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『グッバイ、レーニン!』
Good Bye Lenin!

監督 ヴォルフガング・ベッカー

2003年
ドイツ
121分




今日紹介するのは『グッバイ、レーニン!』というドイツ映画です。
ベルリン映画祭で最優秀ヨーロッパ映画賞を受賞した
ヴォルフガング・ベッカー監督の作品なのですが
彼のデビュー作であり、なかなかの名作!
と言ってもまだ2本しか撮っていないのですが(笑)
2015年に『僕とカミンスキーの旅』を撮影しています。
本作はなかなか面白かったのでこちらも鑑賞する予定。

母が8ヶ月の昏睡状態から目が覚めたとき、そこは別世界になっていた


東ドイツの首都 東ベルリン。

クリスティアーネの夫、ローベルトが西ドイツへ単独亡命。
幼い娘と息子を抱えたクリスティアーネは夫との思い出から逃れるため
社会主義に傾倒していく。

東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜
青年になった息子アレックスは家族に内緒で反体制デモに参加する。
デモを鎮圧するためドイツ人民警官は市民と衝突する。
警察に逮捕されたアレックスは偶然通りがかった母と目が合う。
社会主義に人生を捧げていた母は息子のその姿に強いショックを受け
心臓発作を起こし昏睡状態に陥る。

彼女は二度と目覚めないと思われたが
8ヶ月後に病院で奇跡的に目を覚ます。

しかし、その時にはすでにベルリンの壁は崩壊。
東ドイツから社会主義体制は消え去り
東西統一も時間の問題となっていた。

「もう一度大きなショックを受ければ命の保障は無い」
医師から宣告されたアレックスは、悩んだ末に自宅に引き取る。
母に社会主義が消え去った現実から守るため
何一つ変わっていないかのように
必死の細工と演技を続けることに決めたのだが・・・




面白かったーーーー!


これはいい作品ですねー。
登場するキャラクターも素晴らしく魅力的で
母を守るため必死に小細工を続けるアレックスはどこか滑稽で
クスクスっとくるコメディ要素もあり。
最後にはきちんと感動させてくれるし。

そしてなんと言っても
『ベルリンの壁崩壊によって何が変わったのか?』
どこにでもいそうな家族の目線から描く事で
非常にわかりやすく仕上がっています。


東と西の文化の違いを知ることでさらに面白くなる!豆予備知識


世界史ってだけでどうも眠くなるタイプなのですが
やはり映画の本質を理解するために再度ドイツの歴史について
調べてみました。

第二次世界大戦後、ドイツは東西に地域に分断され、二つの国家が形成されます。
ただ単に分断したわけではなく
東ドイツはソ連によって社会主義計画経済を目指し
西ドイツは資本主義市場経済を目指すという
まったく別の国家になってしまいました。

この映画の舞台は東ドイツ。
つまり社会主義国家なわけです。
自由主義経済や資本主義ってのは貧富の差を広げるのを避け
より平等で公正な社会を目指すという思想です。
聞こえは良いのですが・・・国民への還元は微々たるもので
生活は苦しいものとなり経済は衰退していきます。
至福を肥やすのは政府ばかり。
東ドイツでは政府に疑問をもつ者が増え
西ドイツへの憧れを抱く国民が増えていく。

まあ簡単に区別しますと

【東→閉鎖的な社会主義】
【西→そこそこ自由な資本主義】


といった感じ。

結構冒頭から重要なシーンが多い作品なので
ここまでは確実に知っておいて欲しい部分ですね。

この監督の狙いの一つだと思うのですが
二つの国家を分断した壁が壊れて文化が交じり合うシーンが
重くなくそこはかとなくコミカルなタッチで描かれています。
国家の一大事に一番バタバタするのは国民で
しかもすぐに適応しちゃうたくましさがあって…みたいな。

話を戻しましょう。

母のクリスティアーネは夫が西ドイツに亡命した後
その思い出を消し去るため、祖国東ドイツへの忠誠を誓うのです。
夫と決別し、国家と再婚したという事ですね。

しかし東ドイツは成長するどころか
どんどん衰退していくのです。
これがこの映画の母の悲しさ。
母を心配する息子アレックス。

しかしアホなアレックスは
反体制デモに参加しちゃうんですね。
たぶんそこまで熱心な参加者ではなく
時代の流れを感じた若者たちに共感したのか
軽い反抗のようなものだったのかもしれません。
が、しかし母にしてみたら人生をかけてきた思想であり
一人で必死に育ててきた息子が反体制デモに参加し
しかも目の前で逮捕されちゃったもんですから
そりゃもう心臓発作なわけです。



バカ息子のアレックス
lenin07.jpg
逮捕されて取り返しのつかないことに。。

アレックスの恋人のララ。この子がいい子なんですよ。。。
lenin09.jpg
異常なまでの可愛らしさです。




病院に運ばれた母を見つめるアレックスの後悔の表情。。。
馬鹿な行動で最愛の母をこんな目に。。。
ちょっとドイツの歴史をおさらいしておくと
また見え方が変わってくると思います。

でもまあ自業自得なんですけどね。。。


『ごめんね母ちゃん!』からの…大芝居!バカバカしいのに泣ける!


主治医から伝えられた
「もう一度大きなショックを受ければ命の保障は無い」
という言葉の重さ。

もしも母が眠っている間に世界が激変していたなんて知ったら?
人生を捧げた社会主義国家が崩壊していたら?



母ちゃん驚いて死んじまうだろーがー!



ここから彼がとった行動が奇想天外(笑)


『世界は何も変わっていません』
母を騙し続けることを決意!嗚呼!なんと思い切った決断!
これ以上、母を傷つけるわけにはいかない!ってのはわかるけど・・・


アレックスは家族・友人を巻き込みをつき続けます。
この涙ぐましい努力が感動を…ではなく笑えるんです(笑)
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テレビを見たがる母には自主制作の偽番組を作成し見せるなど
どんどん大掛かりになっていく劇団アレックス!
もうバカバカしくも真っ直ぐなアレックスのアイデアが最高!
やがて収拾がつかなくなっていく嘘の上塗り!
しかもこの嘘は一人の女性を守るための幸せな嘘なんです。
アレックスのちょっと行き過ぎた親孝行!
この映画の大きな見所となっています。


空を見つめる母。目の前に映るのは・・・
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やばーい!壊されたレーニンの像がーーー!
lenin08.jpg
ここからどうやって誤魔化すの???



バーガーショップの店員となり
新しい時代の到来を早速エンジョイする姉。
lenin04.png
この姉ちゃんなかなかのキャラ。



そして今作で一番のお気に入りはアレックスの映像オタクの友人!
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彼の母の為にフェイクニュースの制作を手伝う。
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こいつがマジでいい奴すぎて最高!(番組には自ら出演!)
どの世界でもオタクのこだわりと集中力は偉大。



物語については多くは語らなくても
先ほど紹介したドイツの歴史をちょいと読む程度の
予備知識だけで(まあそれすら知らなくても)十分に楽しめる
ちょっと切なくておバカな人間ドラマです。
どうかご自分の目でお確かめください。



母を思う子供の想いと
家族の幸せを願う母の愛。
そしてそれをとりまく親切な人々が繰り広げる
ちょっとひねりの効いたストーリーは
観る者をグイグイ引っ張ってくれますので
最後まで楽しんで鑑賞できました。


大きな歴史的事件に巻き込まれた小さな家族のドタバタ騒動。
思わず『監督うまいなぁー』と感心してしまいました。
優しい気持ちになれる素敵な映画。
オススメですよ!








[ 2017/09/24 00:26 ] ヒューマン | TB(0) | CM(0)

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