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『犬神家の一族』 金田一さん!事件です!謎めいた遺言書から始まる一族の争い!何度も観たくなる名作

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犬神家の一族

原作  横溝正史
監督  市川崑


1976年
日本
146分



市川崑監督による『金田一耕助シリーズ』記念すべき一作目!
犬神家の一族です!
1976年に公開された日本映画です。
これがまたとんでもない大傑作なのです!
今更ながら横溝正史・市川崑・石坂浩二という
日本映画史に残るトライアングルを実現した角川映画に拍手!
この作品がなければシリーズ化されなかったのですから!


第1回報知映画賞作品賞
1976年キネマ旬報ベストテン第5位、読者選出第1位

第68回毎日映画コンクール日本映画ファン賞
撮影賞(長谷川清)、音楽賞(大野雄二)、録音賞(大橋鉄矢)

第19回ブルーリボン賞助演女優賞(高峰三枝子)、助演男優賞(大滝秀治)



華々しい受賞を誇る名画ですが
それ以上に記憶に残る作品です!


ちなみに『もっと映画な生活!』では以下の4作品を紹介しました。
 ・悪魔の手毬唄
 ・獄門島
 ・女王蜂
 ・病院坂の首縊りの家

この記事とともに楽しんでいただけたら幸いです。


金田一さん!事件です!謎めいた遺言書から始まる一族の争い


昭和22年、犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛が他界。
莫大な財産の相続について遺言書が残されていた。
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犬神家の顧問弁護士である古館の助手の若林は
探偵である金田一に『相続にまつわる厄介事』について相談する。
しかし、若林は何者かに毒殺されてしまうのだった。
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佐兵衛は正式な妻を持たなかったが
松子、竹子、梅子という三人の娘がいた。
姉妹にはそれぞれスケキヨ、スケタケ、スケトモという
息子がおり、佐兵衛は全ての家族が揃った時に
遺言状を公開しろと弁護士に指示をしていた。
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古館は金田一を連れて一族の元へ行き、遺言状が開けられる。
遺言状には『犬神家の全財産を野々村珠世に相続する。
ただし、珠世が佐清、佐武、佐智と結婚した場合に限る』と記されていた。

珠世とは佐兵衛の恩人、野々宮大弐の孫であり
犬神家とは関係のない人間である。
三姉妹にとっては到底納得できる話ではない。
しかし珠代がスケキヨ、スケタケ、スケトモの誰かと結婚する事が
財産相続の条件である以上、黙っている三姉妹ではない。
珠代をめぐり犬神家の一族の欲望にまみれた争いが始まるのだった。
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犬神佐兵衛の怨念とも言うべき不吉な遺言書。
案の定、血みどろの殺害が繰り返される事になる。





っくー!たまらん!
日本映画を変えた娯楽大作のパイオニア的映画です!

本作のジャンルは『本格ミステリー』という事になりますが
『ミステリー』『サスペンス』だけにとどまらず
『恐怖映画』としても一級品なのです!
子供の頃は怖くて観れませんでした(笑)

『映画史に名を残す映画を撮る!』という角川映画の意気込みは凄まじく
『鬼気』『妖美』『愛憎』という
横溝正史の世界観を見事に映像化。
『追い詰められた人間がいかに恐ろしいか』を見せてくれます。

殺害方法もインパクト大で
犯人に返り血が飛び散る演出や
犯人の強いメッセージを感じさせる殺害後の偽装工作!
ストップモーションやハイキー処理(コントラストが強い白黒映像)など
市川崑ならではの映像遊びが散りばめられた殺害シーンは必見!
ただ残酷なだけでなくどこか芸術的。
市川崑だからこそ成し得た映像と言えます。

ホラー映画というと『アイデア一発勝負』『低予算』といった
B級な作品を思い浮かべてしまう人も多いでしょう。
本作は『恐怖映画』『超A級娯楽作品』として完成させた
まさにジャパニーズホラーの金字塔!





全てはここから始まった!金田一シリーズの住人たち


主役はもちろんこの人!
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石坂浩二!
金田一耕助=石坂浩二を決定づけた映画です。

市川崑の描く金田一耕助はどこかフワフワしており
演じていた石坂浩二もどこか『天使』のイメージがあるのだとか。
言われてみれば全ての作品を通して天使のような存在です。
悪を憎む正義感はあれど、犯人に対して非常に同情的。
金田一耕助は刑事ではなく探偵。
真実を知りたいだけなんですね。
石坂浩二の『本陣殺人事件』『黒猫亭事件』も観たかったな。。。

飯を食いながら
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家系図!
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金田一シリーズの名場面の一つ。


島田陽子が演じる珠世の美しさ!
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その美貌は儚く怪しい!

奇しくも一族を狂わせる中心人物となる珠世の
絶対的な存在感は鳥肌ものです。


犬神の三姉妹を演じるのが

犬神 松子 - 高峰三枝子
犬神 竹子 - 三条美紀
犬神 梅子 - 草笛光子


このメンツ!一癖も二癖もある感じ!(笑)
強欲であり、息子に対し異常なほど過保護。
それぞれが父の残した遺言書に翻弄されていきます。
特に高峰三枝子の存在感!
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こういう女優さんって最近いません。

松子の息子であるスケキヨを演じるのはあおい輝彦。
戦争で顔面を損傷した為、ラバーマスクを装着しています。
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犬神家の一族のイメージキャラクターといってもいい存在ですね。
はたしてマスクの中身は本当にスケキヨなのか?
スケキヨの異様な姿を見た竹子と梅子は疑いをかけます。


本作のドス黒い連続殺人を和らげてくれるのが
女中のおはるさん(坂口良子)です。
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もう可愛いったらない!
後に作られる金田一シリーズでも本作同様
可愛らしくのほほんとした坂口良子が良いエッセンスになっています。
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この定食屋のシーン大好き!


その他の脇役も映画を盛り上げてくれます。

柏屋のご主人、三木のり平!

『よし!わかった!』が口癖の加藤武!

ボケっぷりが最高の大滝秀治!

みんな常連ですね。すっとぼけた喋り方が最高!

忘れてはならないのが、このように呑気で普通の人々の存在が
犬神家の人々の異常さを引き立てているという事。
脇役にこだわる市川崑監督の演出は本当にお見事!
チョイ役で角川春樹、横溝正史も参加しています(笑)

他にも多数の名キャラがいるのですが
それは観てからのお楽しみという事で。
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日本映画を底上げした豪華な映像


メディアによって『日本映画の金字塔』と称される事もある本作。
同時代の邦画は予算の問題や充分な撮影日数を確保する事が難しく
『テレビドラマの延長上』というチープさが漂っていました。
『早く撮れ!』『金をかけるな!』ってのが当たり前の時代だったのでしょう。

ところが本作。角川映画が全額出資!
『必要な金ならいくらでも出す』という角川春樹の言葉の通り
かつてのチープ感が一掃され、豪華絢爛な内容になっています。

特に素晴らしいのが犬神家の大邸宅!
複雑な廊下、和洋折衷の部屋の数々
美しい襖が並ぶ超豪華な大広間!
大邸宅こそが映画の世界を作り上げているといっても過言ではありません。

犬神 佐兵衛は怪物のような人間です。
彼がこの世に残した大邸宅と遺言書。
普通の豪邸じゃダメなんです!
これくらい病的に豪華でなくては!
佐兵衛の怨念がこの大邸宅に漂っています。
今までの日本映画にできなかった『豪華絢爛』な雰囲気は
この家だけを観ても感じる事ができます。


また、本作の魅力の一つである『音楽』についても。
担当したのは『ルパン三世』などのテレビアニメや
映画のテーマ音楽を数多く手がけている大野雄二!
なんと主演の石坂浩二と慶應の同級生なんだそうです。
『犬神家の一族』の音楽を担当するにあたって
市川崑の非常に細かい指示に合わせて
スクリーンを見ながら(時には現場で書き直しつつ)
正味8時間でミックスダウンしたのだとか!
どんだけ凄いだよ。。。

画面いっぱいにタイトルが出た瞬間に流れる
メインテーマの美しさ!鳥肌モノです。
角川春樹の要望で原作をしっかり読んだ上で
感じ取った世界観を表現したサウンドは
見事に映像と重なり合っています。
同時にアルバムとしての完成度も高く
リスナーを満足させる素晴らしい作品になっています。


遺言書に記された父の怨念


佐兵衛翁は自分が残す莫大なる遺産をめぐり
三人の娘が醜く争う事を予測していたのでしょう。
可愛がっていた珠世の事を蚊帳の外に置く事も。

それは三姉妹が青沼母子に対して行った非道からも感じ取れます。
おそらく佐兵衛翁は三姉妹に対し一円たりとも渡したくないという
憎悪に満ちた思いで遺言書を記したものと考えられます。

佐兵衛翁が残した遺言書は三姉妹を狂わせるのに十分な内容でした。
欲望に翻弄され、自ら手を汚していく犯人は狂気に満ちており
なおかつ哀れ…
この哀れであるという所が横溝作品の重要なファクター。
やがて自分の犯した過ちに対し『父の怨念』を感じ
いかに父に憎まれていたかに気づかされ絶望する事になります。
このやりきれなさ…もう見事としか言いようがありません!
本作は本格ミステリー作品ですが
母と息子の愛情を描く物語でもあるという事を忘れてはいけません。
いつ観てもラストシーンは胸が締め付けられます。。。。


ミステリー作品は観る人の好みがハッキリ出るジャンル。
本作にも色々な意見があるようですが
日本映画を変えた歴史的作品である事は間違いありません。
結末を知っていても何度も何度も繰り返観てしまう
日本映画の魅力がいっぱい詰まった大傑作映画です!
映画好きなら絶対に観て欲しい作品の一つ!

近々『2006年リメイク版』のレビューも書きます!
これがまたとんでもない作品なのでお楽しみに。



過去に金田一シリーズを紹介したブログはこちら。
 ・悪魔の手毬唄
 ・獄門島
 ・女王蜂
 ・病院坂の首縊りの家






[ 2014/04/13 00:52 ] ミステリー | TB(0) | CM(2)

角川映画第一作目ですねえ。
これ面白かったですね。
映像美も音楽も。
市川崑も正直この金田一シリーズからだいぶ経った天河伝説殺人事件とか八つ墓村とか犬神家リメイクとかになると、いまいちキレが悪くなるけど、この犬神家の頃は最高でしたね。
高峰三枝子、怖かったです(^_^;)
[ 2014/04/13 08:28 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

暗ヲさんお久しぶりです!!!!
コメントありがとうございます!

> 角川映画第一作目ですねえ。
> これ面白かったですね。
> 映像美も音楽も。

なんだかんだ言って一番繰り返し観ちゃうのが犬神家です。
豪華絢爛なイメージにうっとりするんです。
日本映画もやるじゃん!っていう気持ちにさせてくれる作品ですね!

> 市川崑も正直この金田一シリーズからだいぶ経った天河伝説殺人事件とか八つ墓村とか犬神家リメイクとかになると、いまいちキレが悪くなるけど、この犬神家の頃は最高でしたね。

そうなんですよねー!
犬神家のリメイクはドラマとしては完成度が上がっているのかもしれませんが
センセーショナルな印象はありませんよねー。
そうそう八つ墓村ももう一度見なきゃって思っていたところです。

> 高峰三枝子、怖かったです(^_^;)

怖い怖い!
そして母の顔になる瞬間は泣けますよねー。
こういう女優さんって最近いないんですよねー。
[ 2014/04/13 11:42 ] [ 編集 ]

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