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『許されざる者』 日本版リメイクが話題に!本家はアカデミー賞作品!

eiga050.jpg
『許されざる者』
Unforgiven

監督 クリント・イーストウッド

1992年
アメリカ
131分



渡辺謙主演『許されざる者』が公開されました。
渡辺謙は『硫黄島からの手紙』に出演した事で
現在でもクリント・イーストウッド監督と交流があるようで
今回のリメイクが決定した時もイーストウッドに連絡したとか。

そもそも時代劇と西部劇の相性は抜群で
黒澤明の代表作『七人の侍』『荒野の七人』に、
また『用心棒』『荒野の用心棒』として海外でリメイクされてます。
荒野の用心棒クリント・イーストウッド主演です!

日本版『許されざる者』は逆リメイク的な感じですね。
『ピストル』『日本刀』
『娼婦』『女郎』といった具合に
設定は見事に明治時代の日本に変換されています。

それよりなによりこのポスター!
sashieken.jpg
ここまでやるか!って感じですよね(笑)

日本版の評価が気になるところですが
今回はオリジナルの『許されざる者』をおさらいします。


イーストウッド最後の西部劇


この映画が公開されたのは1992年。
この頃の映画といったら
『ターミネーター』『リーサル・ウェポン』『ダイ・ハード』といった
難しい事は一切なしのド派手なアクション作品が話題になっていた時代です。
その中で異質な存在感を放っていたのが今作『許されざる者』です。
初めて観た時は、あまりの重たい内容にショックを受けました。
それと同時に『映画の面白さ』を知った作品でもあります。
やたらとおすぎが絶賛していたような気が(笑)
今作は第65回アカデミー賞で
作品賞、監督賞、助演男優賞、編集賞を受賞。
数々の名作西部劇に出演していたイーストウッドの
最後の西部劇としても話題に。


あらすじ

1880年のワイオミング州。
細々と牧場を営んでいるウィリアム・ビル・マニー(イーストウッド)
3年前に妻に先立たれ、現在は二人の子供と暮らしていた。

sashie101.jpg
彼は過去に列車強盗や殺人で名を馳せた
伝説的なアウトローであったが、
妻に出会った事で改心。酒も止めていた。

ある日、若い賞金稼ぎがマニーの家を訪れた。
彼が持ってきた話は
 泥酔したカウボーイが娼婦の顔を切り刻んだが
 保安官は、賠償金を支払うという約束だけで釈放。
 納得のいかない娼婦たちは1000ドルを用意し
 カウボーイの首に賞金を出す。

といった内容。
幼い子供の為、無念の娼婦の為に
再び銃を持つ事を決意するマニーだったが
彼は11年のブランクが。
銃の腕は落ち、馬にすら上手に乗れない有様。
マニーはかつての相棒ネッド(モーガン・フリーマン)を訪ね
街を目指す。

保安官は徹底した暴力で
自分こそが法律であり正義であると街を牛耳っていた。
そんな彼が賞金稼ぎの存在を許すはずがなかった。




主役のマニーはもちろんクリント・イーストウッド。
アウトローから足を洗った初老の男が
友の為に再び殺人鬼となる姿は圧巻。
死神に怯える姿
子供達や被害者の娼婦に見せる優しい目
躊躇なく人を殺せる冷酷な表情
非常に難しい役どころですが
文句なしに最高の演技を魅せてくれます。
役者イーストウッドの集大成と言える作品です。
できれば吹き替えは山田康雄が最高なんですけどね・・・



保安官ダゲットを演じるのはジーン・ハックマンです。
sashie102.jpg
悪を憎み、街の平和を守る保安官ですが
反抗する者に対しては容赦なく殴りつけ蹴り上げます。
その暴力は徹底していて一切の迷いがなく
息の根が止まるまでムチを打つ姿は悪魔のようです。
この歪んだ正義は、ならず者だけでなく市民を怯えさせています。
その反面、休日には自分で家を建てたりと、そのギャップが怖い(笑)
今作に登場する全ての人間には善の要素があり
この保安官も街を守るという意味では優秀ですが
完全に人間を踏み外しています。
今作でジーン・ハックマンは助演男優賞を受賞しました。



マニーの古い友人ネッドを演じるのはモーガン・フリーマンです。
sashie105.png
少しトボけた所もありますが、銃の腕は超一流。
一緒にいて心強い男です。
優しくて冷静、友情に熱く一本気。
モーガン・フリーマンにハズレなし!



被害者女性の無念を晴らすため
賞金を用意する娼婦アリスを演じた
フランシス・フィッシャーも印象的。
人間としての誇りを捨てない強い女性を見事に演じています。
ちなみに彼女とイーストウッドとの間にがいます。
イーストウッドのプレイボーイっぷりは半端じゃなく
他にも5人の女性との間に7人の子供がいるという話。
すげぇ。。。


繊細な演出で魅せる 極上のヒューマンドラマ


『噂には尾ひれがつきやすい』なんて事をよく言いますが
この映画でもちょっと面白いシーンがあります。

『泥酔したカウボーイが娼婦の顔を切り刻んだ』という噂は

マニーの耳に入る頃には
『女の顔を切り刻み、目をえぐり出し、耳を切り落とし、乳首を切った』
よくもまあここまで盛れたなぁというほど大げさな事に!

そんなマニーもネッドに話す時に『指を切り落とした』と、一つ増やしてました(笑)

街から街へ、村から村へ何日もかけて噂が広がって
噂を流す人が、聞く人の関心をひくためにどんどん大げさになっています。
噂の大げさ加減からいって
かなり遠くで起こった事件なんだなという事がわかります。



もう一つ印象的だったのが、マニーがネッドを訪ねるシーン。

ネッドは古い友人マニーを歓迎して家に招き入れます。
そして奥さんに『馬を見ておくように』と伝えます。
マニーの馬にはが。
それを見つけた奥さんの不安そうな顔。

マニーは、ならず者二人を殺しに行く事を伝えます。
しかしネッドはこう答えます。
『奥さんが生きていたら許さないだろう』

きっと許さいないだろうとマニーは思いました。
そしてネッドの奥さんだって許すはずがないと。

本当は一緒に来て欲しいのですが
『来週にでも子供たちの様子を見に行ってやってくれ』と言い残し
マニーは部屋を出ていきます。

ネッドはそれを呼び止めます。
カメラがゆっくり移動してネッドが映し出されると
彼の背後にはスペンサー銃が飾られていました。

この一連の流れだけで
『俺の心は決まっている。一緒に行こう』というネッドの気持ちが伝わります。

感情表現が得意ではない二人ですが
お互いの過去を知る彼らには言葉はいりません。
そんな二人の友情に胸が熱くなります。
そしてこの直後の会話がいいんです!

『まだスペンサー銃を持っているようだな』

『ああ。今でも飛んでいる鳥の目を撃ち抜けるさ』


このあと、夕焼けをバックに馬に乗る二人のシルエットが。

映像の繋ぎ方が非常に丁寧で
セリフがなくても十分すぎるほど伝わります。
クリント・イーストウッドの上手さを強烈に感じるシーンの一つです。
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緊迫のラスト15分!


この映画は『正義は勝つ!』の西部劇ではありません。
善悪の境界線が非常に曖昧なのです。

泥酔して娼婦の顔を切り刻んだ男
暴力で街を牛耳る保安官
賞金欲しさに群がる賞金稼ぎ
暴力や犯罪を美化する作家


かつてはマニーも列車を襲い
女だろうが子供だろうが関係なく殺していた男です。

それぞれの人間は、当然自分の価値観で行動し
悪に対する認識もバラバラ。
この映画のタイトルである『許されざる者』
全ての登場人物に当てはまるような気がします。

どんな事情であれ人間が人間を殺すという事とは
殺した相手の何もかもを奪ってしまう事。
それは罪深い事であり、許される事ではない。
暴力を美化する事、見て見ぬふりをする事も同様。
今作はそんなメッセージが込められた作品であり
他の西部劇にはない異質な余韻が残ります。

この映画のクライマックスはラスト15分。
マニーは保安官への怒りが頂点に達し
やめていたを飲みます。
sashie104.jpg
酒を飲むという行為は
妻と出会う前の殺人鬼マニーに戻った事を表しています。
殺人鬼となったマニーは丸腰の人間も容赦なく撃ち殺します。
そして保安官にこう言います。

今夜はお前を殺しに来た。

ここから先は映画史に残る名場面です。
ご覧になっていない方は是非ご自身の目で!








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[ 2013/09/14 16:51 ] 西部劇 | TB(0) | CM(0)

『ジャンゴ 繋がれざる者』 よくやったタランティーノ!やればできる子だった!

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『ジャンゴ 繋がれざる者』
Django Unchained

監督・脚本  クエンティン・タランティーノ
2013年
アメリカ
165分


タランティーノ健在!


クエンティン・タランティーノ監督プレゼンツ
マカロニ・カンフー活劇『アイアン・フィスト』が8月から公開されます。
ラッセル・クロウ、RZA、ルーシー・リューといった興味をそそる出演者!
しかしマカロニ・カンフーって。。。?
ちょっと期待しちゃいますね。

という事で今回は、奇人変人タランティーノ監督による西部劇
『ジャンゴ 繋がれざる者』を紹介します。
早稲田松竹という映画館で
『キル・ビル』と同時上映という豪華二本立てを観てきました!


全員が主役級。誰からも目が離せない!


アメリカ南部。解放奴隷のジャンゴは
凄腕の賞金稼ぎのキング・シュルツと出会う。
シュルツはジャンゴに銃の使い方、賞金稼ぎとしてのノウハウを全て教え
人種を超えた最強コンビを結成する事になる。

ジャンゴの妻ブルームヒルダは囚われの身であった。
いつの日かこの手に取り戻したいと願うジャンゴであったが
彼女が囚われている場所が極悪奴隷商人キャンディの大農園だと知り…



主演のジャンゴ役はジェイミー・フォックス
レイ・チャールズの伝記映画『Ray/レイ』レイ・チャールズを演じ
アカデミー主演男優賞、ゴールデングローブ主演男優賞
英国アカデミー主演男優賞と数々の賞を総ナメにした俳優です。

賞金稼ぎのドクター・キング・シュルツ役はクリストフ・ヴァルツ
本作で同監督の『イングロリアス・バスターズ』に続き
2度目となるアカデミー助演男優賞を受賞しました。

極悪農場主カルヴィン・キャンディ役はレオナルド・ディカプリオ
カルビンの執事役がサミュエル・L・ジャクソンという超豪華メンバー!
それぞれの個性のぶつかり合いは凄まじく
全員が主役だと言えます。

この4人が食卓を囲むシーンは最高!
それぞれ最高の演技をしていて、誰を見たらいいかわからなくなるほど!
このシーンを境に一気に鬼気迫る展開になるのですが
ジェイミー・フォックスの感情を押し殺したような顔と
怒りを爆発させる銃撃戦にはゾクゾクきました。


悪役ディカプリオの魅力爆発


好きなんです。ディカプリオ。
本当に悪かったです。ディカプリオ。
前々から悪役が似合うと思っていたのですが
今回はタランティーノの凶暴な脚本も手伝ってか
超極悪な男カルヴィン・キャンディになりきっていました。

ハンマー持って凄むシーンは最高!
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こんなにゲスなディカプリオ初めて!

是非是非これからも悪党を演じて欲しいなー。
ところで彼、どんどんジャック・ニコルソンに近づいてると思いません?
顔や体型だけじゃなく怒るとオーバーアクションになるところや
薄気味悪くニヤけたり、急に覚めた顔をしたりするところ。
ここ最近のディカプリオ出演作品は、当たりの映画が多いです。
サミュエル・L・ジャクソン演じるスティーブも人間のクズ!最高!


165分を感じさせないテンポの良さ


そもそも西部劇というのは、これといった話の展開はなく
『流れ者がやってきて悪党と決闘して去っていく』といった映画が多く
『ジャンゴ 繋がれざる者』が発表された時、非常に嫌な予感がしてました。
と言うのも、ここ数年のタランティーノ作品といったら
ダラダラした会話が、物語の進行を妨げているものが多く
さらに西部劇と言ったら『ダラダラした映画』というイメージがあり
とんでもない駄作になるかも。。。と。

ところが!いざ映画が始まったら面白い!
どうしちゃったの?タランティーノ?ってくらいです(笑)

なんと言っても今回は脚本が素晴らしく
無駄話とも思える会話ですら苦痛に感じないテンポの良さがあります。
『ちょっとした小話』を挟んだり
数々の映画へのオマージュ(袖から出る仕掛け銃=タクシードライバーなど)を
あちらこちらに散りばめる余裕をかましても
物語のスピード感が落ちないのはお見事!
まさかこんなに面白い映画を作るとは。。。
タランティーノの底力を感じた作品でした。


ここ数年ガッカリしていたファンの皆様!

これは傑作です!









[ 2013/06/29 00:01 ] 西部劇 | TB(0) | CM(0)













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