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『マリー・アントワネット』 ソフィア・コッポラの問題作!あえて歴史を切り取らず、一人の悩める女の子を描く、駆け巡る青春!あーお菓子食べたい!

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マリー・アントワネット
Marie-Antoinette

監督 ソフィア・コッポラ

2007年
アメリカ
122分



今回ご紹介する作品は
ソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』です。

ソフィアの父は映画監督のフランシス・フォード・コッポラ。
大名作『ゴッドファーザー』の監督ですね。

1999年『ヴァージン・スーサイズ』で華々しく監督デビューしたソフィア。
2003年『ロスト・イン・トランスレーション』では日本を舞台に撮影。
この二作で確固たる監督の地位を得たソフィア。
彼女ならではの女子目線で描く空虚な世界観は
同世代の女性を中心に多くのフォロワーを生みました。
そして満を持して発表した作品が『マリー・アントワネット』です。

しかしながらマリー・アントワネットって!
少女漫画級のベタなチョイス!


マノロ・ブラニクが靴をデザインし、さらにラデュレがお菓子を制作
そしてフランス政府の全面協力を受け
ヴェルサイユ宮殿で撮影が行なわれたというこの作品。
ソフィアが描くマリー・アントワネットって?

賛否両論の問題作!ソフィアが描くマリーの青春!


1769年、オーストリアとフランスの同盟の一策として
フランス王室に嫁ぐことになったマリー。
彼女は翌年、ルイ16世と式を挙げるが
よそ者扱い、陰口、夫婦生活の欠乏によって
次第にパーティーやギャンブル、ショッピングなどの浪費に逃避する。
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ある日、仮面舞踏会でフェルセン伯爵と出会い、二人は惹かれあうが
やがて大きな時代のうねりに飲み込まれていく。



非常に期待していたのですが、映画の評価はイマイチ?なのかな?
カンヌではブーイングとスタンディングオベーションが真っ二つだったそうで。。。
でもこの映画、割と好きなんですよね。
あえて歴史を無視した大胆な展開のカラッとした脚本と
煌びやかなゴージャス感と
着飾ってもぬぐえない空虚な雰囲気。
彼女の作品に一貫している『孤独』な個性があります。
たしかに『すげー面白いか?』っていったら微妙ですが(笑)

キラキラな衣装にカラフルなお菓子
キャッキャした女子のアホっぽさと
まぶしいくらいの可愛らしさ!
これって伝記ではなく、あくまで青春映画なんですね。
まるで絵本の世界に紛れ込んだような浮世ばなれした映像は
なかなか見ごたえがあり『魅せる映画』に仕上がっています。


主演は『ヴァージン・スーサイズ』
4女のラックスを演じていたキルスティン・ダンスト。
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魅力的な目を持つ女優さんですね。


共演にジェイソン・シュワルツマン。
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まー…煮え切らない男を熱演(笑)
ソフィア・コッポラの従兄弟なのだとか。


そして、かつてミック・ジャガーの恋人として世間を騒がせた
マリアンヌ・フェイスフルなどが出演。
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。。。って言われなきゃわかんなかったなぁ。。。
この美貌!これがマリアンヌのイメージ。
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若い頃の彼女ったら凄かったですから。

音楽はブライアン・レイチェルが担当。
その意外性あふれる選曲は本作の最大の魅力とも言えます。
今回はその音楽に注目しました。

タイトルでいきなりぶち込んできた一曲がこちら
Gang Of Four 『Natural's not in it』

1979年、パンクムーブメントの最中に発表されたデビューアルバムに収録。
ドクター・フィールグッドのウィルコ・ジョンソンに影響を受けた
アンディ・ギルの特徴的なギターカッティングと
政治的な歌詞がポスト・パンクとして注目されました。
これ爆音で聴きながら学校通ってたなぁ(笑)



仮面舞踏会のシーンで使用されている曲がこちら
Siouxsie & The Banshees 『Hong Kong Garden』

パンク・ニュー・ウェイヴ好きにはたまらない選曲!
女性ボーカルのスージー・スーがぶっきらぼうに歌い
攻撃的なのにどこかセンチなクセのあるメロディ。
初期のストレートなパンクサウンドの代表曲ですね。
何故これが仮面舞踏会なの!ハイセンスすぎて理解不能。



弟夫婦に子供が生まれ、マリーが激昂するシーンは
Bow Wow Wow 『I Want Candy (Kevin Shields Remix)』

バウワウワウ!これまた面白い選曲!
悪名高きセックス・ピストルズのマネージャー、マルコム・マクラーレンが
ポストパンクバンド『アダム&ジ・アンツ』から
リーダーアダム・アントを除くメンバーを全員引き抜いて結成したという
無茶苦茶な結成秘話を持つニューウェーヴバンドBow Wow Wowの楽曲です。
ヴォーカルはアナベラ・ルーウィン。
クリーニング屋で働きながら歌を口ずさんでいるところをスカウトされた
14歳のビルマ系女性。キャッチーなメロディで日本でもそこそこ人気者になりました。



『アダム&ジ・アンツ』もフェルゼン伯爵と浮気をするシーンで使ったり(笑)
Adam & The Ants 『Kings Of The Wild Frontier』

楽しんで選曲してるのが伝わってきます。



サントラには未収録の曲ですが予告CMで使用されていたのはこちら
New Order 『Age Of Consent』

サントラに入っていなくて『あれ?』って人も多かったのでは?
ポストパンクの代表的なバンド『ジョイ・ディヴィジョン』
ボーカリストのイアン・カーティスが自殺してしまい解散。。。
残されたメンバーが結成したバンドがこの『ニュー・オーダー』です。
テクノ、エレクトロニカとロックが融合したサウンドは、
ロックファンだけにとどまらずレイヴシーンにも大きな影響を与えました。



これらの他に『ザ・ストロークス』『ザ・レディオ・デプト』
『ザ・キュアー』
といったロックファンがニヤリとするバンドや
エレクトロニカの巨匠『エイフェックス・ツイン』
『スクエアプッシャー』なんて名前にも驚かされるサウンドトラック。
映画を観ながら『えー!ここでこの曲使うか!』なんて大騒ぎでした(笑)

これ系の音楽が大好きな人には見てほしい作品ですねー。
お酒を飲みながらダラダラ見るのにピッタリな作品です。









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[ 2015/06/30 16:41 ] 青春 | TB(0) | CM(0)

『ワンダーラスト』 マドンナ記念すべき映画監督デビュー作!荒々しくも瑞々しい青春映画!ダサくて笑えてカッコイイ若者たち!

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ワンダーラスト
FILTH AND WISDOM


監督 脚本 製作総指揮 マドンナ

2008年
イギリス
84分


今回紹介する映画は『ワンダーラスト』です。
監督は世界の頂点に君臨するポップスター、マドンナ!
これまで女優として数々の映画に出演してきた彼女。
※ゴールデンラズベリー賞 (最悪映画賞) の常連ですが…
初の監督作品は、なんとド直球な可愛らしい青春映画!
『え?マドンナ監督作品?』
『あ~なんかそんな話しあったねぇ』
といった具合に
日本ではそれほど大きな話題になっていない作品ですが(失礼)
いやいやなかなか面白い映画ですよこれ!
マドンナ自身の経験や人生哲学が反映された本作は
初披露された第58回ベルリン国際映画祭でも大きな話題になりました。

『理想と現実』夢見る若者がジレンマの中、情けなくも懸命に生きる!


ロンドンに住む三人の若者。
AK(ユージン・ハッツ)はミュージシャンを夢見ながらも、現実にはSMの調教師。
バレエダンサーを目指すホリー(ホリー・ウェストン)は
毎日金がないことを嘆きながらもストリッパーで小遣い稼ぎ。
アフリカの貧しい子供たちを救うことを夢見るジュリエット(ヴィッキー・マクルーア)は
薬局でバイトしながら薬をくすねる万引き常習犯。

それぞれ形は違えどお金を稼ぐ手段として不本意な仕事をしながら
いつかなうかわからない夢を追いかけていた。

同じ建物の下に住むフリン教授(リチャード・E・グラント)は
かつて詩人として名声を得ていたが、視力を失って以来
創作意欲を失い、外出もせずひっそりと暮らしている。
AKは時々フリンを心配し、買い物をしたり部屋を片づけたりしている。

ある日、彼の書斎に『ワンダーラスト・キング』と題された彼の著書を見つける。

何の気なしにその本を持って帰ったAKだったが
その素晴らしさに触発され、創作意欲が湧いてくるのだった。

それぞれの人生が交錯しあい、『夢』を叶えるヒントが見えてくる。




面白かったー!
マドンナ監督いいじゃん!

ジム・ジャームッシュの作品をもっとお馬鹿にしたような
ポップでチャーミングな青春群像劇!


多国籍でそれぞれの価値観が入り乱れているロンドンの雰囲気が良い!
AKはウクライナ移民のチンピラ気質ですが
実に哲学的な語り口で物語を引っ張るストーリーテーラー。
FILTH AND WISDOM04
彼を演じるユージン・ハッツは、
ジプシー・パンク・バンド『ゴーゴル・ボルデロ』のフロントマン。
マドンナは彼に一目ぼれ状態で映画出演を依頼したのだとか。
FILTH AND WISDOM08
バンドの演奏シーンやばい!めちゃカッコイイ!


ジュリエットは家庭に問題を抱え(多くは語られないが)
根は真面目!でも万引きをやめられません。
FILTH AND WISDOM09
こういう女性っているよなー。
真っ直ぐだけど矛盾してる感じ。


ホリーは自分の夢とはかけ離れたストリッパーとなり
アイデンティティを見失っています。
FILTH AND WISDOM02
そしてすごく可愛い。
さすがマドンナ!女の魅せ方を知ってるわー。


盲目の作家フリン教授もいいですねー。
FILTH AND WISDOM05
心に闇がある感じ。
人を諭す事はできても自分をコントロールする事ができない。


他にも変人が多数出演!
ジュリエットが務める薬局の店長は
彼女のコートの匂いを嗅ぎ、恍惚の表情をうかべる変態インド人だし
FILTH AND WISDOM01
またSMクラブの客も曲者揃い!
突拍子もないキャラクターばかりですが
それぞれの個性がきちんと活かされていて、魅力的に描かれています。


他人には言えないような事を抱えつつも
いつか成功する事、救われる事を望んでいる人間という
誰もが思い当たる『二面性』がテーマなのですが
決してダークな内容ではな『ポジティブな生き方のすすめ』といった感じの
人間味あふれるポップな内容。かといってコメディに逃げることもなく。
いや本当によくできた青春群像劇ですよこれ。

『夢』を信じ続けるという強い生き方は決して楽ではないと思うのですが
情けなくもバカバカしく、ひたすらにカッコ悪い現実も
まんざら捨てたもんじゃないなーというリアルな感じは
この映画の大きな魅力になっています。
これが結構意外というか、ここまで人間描写に力を入れた
小技の効いた映画作れるのかっていう(笑)
青春、葛藤、恋愛、家族愛、苦悩、挫折
一見堕落していきそうな人物ばかりなのですが
案外みんなしぶとい(笑)人間てそんなものなのかなーと。


マドンナの力強くも真っ当な『人間だもの』的人生論!賢く生きろ!


そういえばポスターには『これがマドンナの堕落論。』と書かれていましたが
堕落すら肯定する超ポジティブマインドという感じ(笑)

挫折を避けた成功はない!
救われたいなら地獄をみな!
でも死んだら俺は天国に行く!
本当のことしか言わないからだ!
どんなみっともない生き方だろうが人に恥じる必要なんてない!


そりゃマドンナですから。
自分を完全肯定する超ド級のポジティブさ溢れる映画になっています。
いやーしかし『マドンナ=青春映画』なんて想像もつきませんでした(笑)


邦題の『ワンダーラスト』は『驚異の欲望』という意味ですが
※劇中のフリン教授の著書タイトル『ワンダーラストキング』から
原題は『FILTH AND WISDOM』です。
直訳すると『堕落と知恵』というちょいカタい感じ。
哲学書のようなタイトルですよね(笑)
本作は自伝的映画と言われていますが、正確にはマドンナの人生哲学ですね。
若き日のマドンナ的なキャラクターは存在せず(ややホリーが近いけど)
出演するキャラクターそれぞれにマドンナの思いが込められています。


『人前で胸を見せるなんてサイテーよ!』とトイレで泣くホリー
FILTH AND WISDOM03
『お姫様のつもり?』と冷たく叱る先輩フランシーヌですが
『何を見せるかじゃない 何を隠すかよ』
『人のマネじゃなく自分らしく』
と励まします。

またフリン教授は彼女に
『脱ぐのは義務じゃない 君が選んだことだ』

『成功への道は屈辱への道 早く受け入れた分ラクな旅になる』
という
真っ直ぐな言葉でアドバイスします。
これは悩める全ての人々へのメッセージであり
まるで若い頃のマドンナ自身に語りかけているようにも見え、感動的。
FILTH AND WISDOM07
ちなみにこの直後、ホリーは吹っ切れたのかストリッパーとして大きく成長!
なぜかブリトニー・スピアーズの名曲でダンス!(笑)
※ブリトニーはマドンナの親友。格安で曲を使わせてくれたのだとか


全てを ゼロから 創り出せ!

当たり前の言葉を大きな声で言える強さ
大いに悩んで大いに学べ!
ラストシーンの爽快さも素晴らしい!
スカッとする作品でした。








[ 2015/05/02 07:29 ] 青春 | TB(0) | CM(0)

『小さな恋のメロディ』 甘酸っぱい恋物語?とんでもない!これは子供と大人の戦い!フラストレーションが爆発の青春映画!

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小さな恋のメロディ
Melody



監督 ワリス・フセイン

1971年
イギリス
103分




今日紹介する映画は『小さな恋のメロディ』です。
『ミッドナイト・エクスプレス』『エンゼル・ハート』の監督として有名な
アラン・パーカーが脚本。彼の処女作です。
イギリス・アメリカではそれほどヒットしなかったのですが
日本ではテレビで何度も放映されるほど人気が高かった映画です。
ちなみに杉田かおるが声優やってるんですよね。
DVDの特典としてテレビ放映版が収録されているのが嬉しい!

この映画が好きって人、結構いるんです。
ブランキー・ジェット・シティというバンドに
『小さな恋のメロディ』というタイトルの曲があります。

 小さな恋のメロディという映画を
 観たことがないなら早く観たほうがいいぜ


という歌詞が印象的。

ちなみに筋肉少女帯にも『小さな恋のメロディ』という曲が。

 あたし今日ね昔の映画を見たの
 『小さな恋のメロディ』よ

さてこの映画・・・
DVDを購入後しばらくほったらかしにしていました(笑)
『大人はわかってくれない!』的な思春期丸出しの映画かな?と
勝手に思い込み、なんとなく後回しにしていました。

いざ観てみると…
とんでもない映画ですよこれ!


『ずっと一緒にいたい』だから僕たちは結婚する!



気が弱く大人しい11歳のダニエルは
親友の不良少年トムとともに
女子生徒がバレエの練習をしているのをのぞき見する。
その中に素敵な女の子を発見し、ダニエルは魅せられてしまう。
その子の名前はメロディ。

寝ても覚めてもメロディを思う日々のダニエル
メロディも友達からダニエルの恋心を知ら され
次第にダニエルの優しさに魅かれていった。
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宿題を忘れたダニエルとトムは放課後先生からお尻をしたたか殴られるが
泣き顔で先生の部屋から出てきたダニエルをメロディが待っていた。
トムは友人をとられた嫉妬を感じ、引き止めようとするが
ダニエルとメロディは駆け出して行った。
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二人は相思相愛となり『結婚』をしようと決意する。



この映画は単なる恋愛映画ではありません!
切ないとか甘酸っぱいなんて言葉では済まされない
子供の自由さに
圧倒されっぱなしの103分!


子供たちの汚れをしらない純粋で無垢な心
それゆえに信じられないほど突飛な行動と
何も知らないとはいえあまりに非現実的な言動が炸裂!

金魚欲しさに親の私物を売り飛ばす!
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だってしょうがない。
金魚が欲しいんだから!
子供にモラルは通用しない!

父親が読んでいる新聞に放火!
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意味なんかない!
だって試してみたかったから!
ちなみにこの直後、ポルノ雜誌を見ながら模写をしてるのがバレ
ママに破かれてしまいます(笑)

ひたすら爆弾作りに情熱を燃やす子供!
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テロリストかよ!
子供って意味のない事に夢中になるもので
私も幼い頃なんの知識もないまま『猛毒』を作ろうと
空き瓶にただひたすらヤバそうなものを入れまくるという
無意味な研究に没頭していました。
すぐに飽きましたけど。

相思相愛を確信!即結婚!
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もう誰も二人を止められない!
以前紹介したウェス・アンダーソン『ムーンライズ・キングダム』
本作からの影響強く感じさせます。
影響…っていうかそのまんまだけど!

本作は数え切れない程の映画に影響を与えていますね。
『ぼくのエリ 200歳の少女』なんてモロですが
エヴァとかもそうなんじゃないかな?
音楽室でのチェロのシーンとか。
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主役のダニエルマーク・レスター
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メロディトレイシー・ハイドが演じています。
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二人とも可愛い!
マーク・レスターは既に人気者の子役で
トレイシー・ハイドはオーディションから選ばれたそう。
この映画のヒットで日本では凄まじい人気者になったそうです。
トレイシーの大きな瞳がガチャピンぽくていい。



メロディとダニエルの可愛らしさは勿論素晴らしいのですが
ダニエルの親友、トムを演じたジャック・ワイルドが良い!
貧乏で、やや不良少年っぽいトムですが
ダニエルとの友情、喧嘩、そしてラストの優しさ!

印象的なシーンがあります。
中流家庭のダニエルと貧乏なトムは大親友なのですが
二人は学校帰りに一時間だけという約束で街に遊びに行きます。
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散々遊んだ後、ダニエルは当たり前のようにタクシーをとめ
颯爽と乗り込むのですが
おい!タクシーって凄く金がかかるんだよ!とトムは驚きます。

『おやつを食べたら映画に行こうよ!
君の分の払ってあげる』
というダニエルに対し
『人の金で観たって面白くないよ!』と帰ろうとするトム。
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しかしすぐに『本当は観たくないわけじゃないんだ…』と告白。
嫉妬に感情的になってしまった自分を恥じて
素直に謝るトム…うー…なんか泣ける!
貧乏人には貧乏人なりのプライドってものがあるんですよね。
こんな幼い頃でも。
こういう細かい心理描写が上手いなーって思います。
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映画を盛り上げる音楽 いまだに売れ続けるモンスターアルバム


この映画を語る上でサントラを紹介しないわけにはいきません!
映画史上最高のサントラという意見もある名盤!
日本ではいまだに売れているという驚異のサントラです。

「メロディ・フェア」
「若葉のころ」
「イン・ザ・モーニング」
等のビー・ジーズのヒット曲や、
クロスビー,スティルス,ナッシュ&ヤング「ティーチ・ユア・チルドレン」
数々の名曲を収録しています。
もう聴いているだけで…甘酸っぱモードです。

しかしながら見事としか言いようがないほど
映画とマッチしているサウンド!
この映画を観たら絶対に欲しくなるはず!
サントラ&セルDVDは揃えて買ってほしい!
きっと宝物になるはず。



子供はどうして結婚できないの?大人の理屈は通用しない!


ダニエルとメロディの会話が胸に突き刺さります。

メロディ 『50年も私を愛せる?』
ダニエル 『もちろん。だってもう一週間も愛してる』


映画史に残る名台詞!

ダニエルとメロディの『結婚したい』宣言に対し大人たちは苦笑い。
『もう少し大人にならないとね』
『大人には色々しきたりみたいなものがあって』
『今は無理だよ』

しかし二人は納得できません。
何故?何故ダメなの?
好きな人とずっと一緒にいたい
それが結婚でしょ?

それに対して正しい反論ができない大人たち。
この映画の核となっているのはここですね。
大人が作り上げた常識を全て吹っ飛ばして
『結婚します!』と宣言する二人の美しさ!

なんか面倒くさい事言ってますけど
そういうの僕たち結構ですから。
すぐに結婚しますから。


この真っ直ぐな発想!子供って怖い!

最初は冷やかしていた同級生たちも
やがて二人の本気度に共鳴して
子供たちだけで結婚式を挙げてしまいます。
当然大人たちが許すわけがありません。
結婚式を全力で阻止しようとします。
ついに大人政府と子供革命軍との戦いが勃発!
そしてやたら呑気なBGM!凄いバランス感覚(笑)

そして…ここで爆弾魔の子供が効いてきます!
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点火!そして投げる!
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マジかよ!
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オープンカーを木っ端微塵に爆破!

このシーンで思わず爆笑してしまいました。
うーん爽快!って言うか何なんだこの映画は(笑)
メッセージ性はなく、心に残るモノもなく
ただひたすらに眩しい!
時代を超えて光り輝くおとぎ話です。
ラストシーンは意味ありげですが
投げっぱなしな感じも青春という事で。

甘酸っぱいラブストーリーだと思ったら大間違い。
二人の恋はきっかけにすぎません。
大人に対するフラストレーションを爆発させる子供たち。
これはまさしく青春映画。









[ 2014/05/01 00:26 ] 青春 | TB(0) | CM(10)

『ゴーストワールド』 ソーラ・バーチ&スカーレット・ヨハンソン!ダメに生きるバイブル!

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『ゴーストワールド』
Ghost World


監督  テリー・ツワイゴフ
原作  ダニエル・クロウズ
制作  ジョン・マルコヴィッチ

2001年
アメリカ
111分



ダサい大人になりたくない!
でもやりたい事が見つからない!

思春期映画の決定版
ゴースト・ワールドを紹介!

本作はダニエル・クロウズのコミックが原作
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屈折した青春を描く
若者のバイブル的漫画です。


なんでもかんでも大嫌いな女の子 もどかしく切ない物語


簡単なあらすじ

舞台はロサンゼルス郊外の退屈な町。
高校を卒業したイーニドとレベッカは
これといってやりたい事もない。

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※卒業式の会場から出て 帽子を踏んづけて 振り返って中指! 仲良し!

レベッカはコーヒーショップでバイトを始め
イーニドとりあえず何もしない日々。

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ある日、退屈しのぎに『出会い募集』の新聞広告で見つけた
シーモアという男をいたずらで呼び出す。
彼は熱狂的なブルースレコードのコレクター。
最初は冷やかしのつもりだったのだが
世間と馴染めずにいた彼に何かを感じ始めたイーニド。
2人は少しずつ親しくなっていくのだが
親友だったレベッカとは徐々にすれ違っていく。



主人公イーニドはソーラ・バーチ。
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原作そっくり!見事に演じています!
しかし才能あるなぁこの女優さん。
1999年のアメリカン・ビューティーでも
強烈なインパクトで屈折した少女を演じてました。

レベッカはスカーレット・ヨハンソン。
他の映画ではなかなか見る事ができない
素朴な雰囲気が可愛い!
この数年後には男性をメロメロにする
ゴージャス&ビューティーな女優に…

シーモアはスティーヴ・ブシェミ
今回も世界遺産レベルの顔です。
まさにブルースレコードのコレクターって感じ!
オドオドした喋り方!最高だなぁ。
何に出演しても安心して観れる名優です。



イーニドは嫌いなものがハッキリしていています。
超敏感で繊細な女子です。
大人のカッコ悪さ、クラスメイトの馬鹿さが許せず
徹底的に否定するのですが
何が好きなのか、何をやりたいのか
そうなってくると全然わからない。

そして何よりも問題なのが
そんな自分も他人と大して変わらないと
本人が自覚しているという事。
あーそんな自分が大嫌い!

これって解決できる問題じゃないのですが
思春期ゆえの『考えすぎ』『自意識過剰』が暴走して
気持ちをコントロールできない。
誰でもこんな時期があったんじゃないでしょうか?
『あー…わかるわぁ…』ってシーンがいくつも。

当時の自分と重ね合わせて観てしまう
ダークサイドの青春映画です。
誰もがハッピーな思春期を過ごすと思ったら大間違いだ!


アイツの名前『シーモア』だって! 
ヤバイ!超ウケる!
みたいな感じの目配せをするイーニド。 
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笑いをこらえるレベッカ。

帰ろうよ~みたいに肩を引っ張る    
レベッカが可愛い!
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イーニドは興味津々!

冷やかしとは気づかずに
ドヤ顔でレコードを自慢するシーモア。
『オリジナルなら500ドルの価値はあるね』  
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この顔!

イーニド 『ワーオ!』
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二人のやりとりに
笑いをこらえきれないレベッカ。


イーニドの部屋とシーモアの部屋 サントラが熱い!


本作はオープニングから超絶にカッコイイ!
始まった瞬間、心を鷲掴みに!
『Jaan Pehechaan Ho』というロックナンバー!
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『思春期』とは『部屋で踊り狂うこと』なり!
パーマネント・バケーションが観たい!
…今回はゴースト・ワールドでした。

髪を緑に染めるシーンでは
バズコックス!
Singles Going Steady
嗚呼!なんてことだ!
どこまでも思春期!


これらの音楽は
BGMとして流れるのではなく
イーニドが部屋で実際に聴いている音楽。
彼女の部屋をこっそり覗いているような
妙なリアリティがあります。

思春期全開なパンクから
激シブなブルースまで

あと卒業式の時の変なラップ!
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健全なヒップホップ!

イーニドのこの顔!
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吐きそう(笑)

観終わった瞬間にサントラが欲しくなる映画。
パルプ・フィクションが好きなら間違いない一枚です!


ハッピーエンド?バッドエンド?つかみどころのない結末


この映画が賛否両論な理由は
ラストシーンです。
ネタバレを避ける為、具体的には書きませんが

バッドエンドだと思った人は
イーニドはこの世に絶望して
『天国』に行くと考えるのでしょう。

また、ハッピーエンドと思った人は
自分の中で何か踏ん切りがついて
希望への第一歩を踏み出す姿に映ったのでしょう。

もちろんどちらでもない可能性もあります。

この結末は、本来あるべき結末ではなく
物語の途中を切り取っただけのような気がします。
だからハッピーエンドもバッドエンドも
どちらも正解なのかもしれません。

心に何かが引っかかる後味の悪さは
この映画の個性的な余韻だと思います。

好き嫌いがハッキリしそうですが
二人の女の子のファッションは抜群に可愛いし
二人の軽妙な意地悪トークも笑えます。
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観終わると、ほんの少しだけ切なくなる映画。
好きな人には忘れられない映画になるでしょう。

予告編はコチラ









[ 2013/10/05 15:30 ] 青春 | TB(0) | CM(0)

『ランブルフィッシュ』 ミッキー・ローク、マット・ディロンだけじゃない!豪華出演陣に注目

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『ランブルフィッシュ』
Rumble Fish

監督 フランシス・フォード・コッポラ

1983年
アメリカ
94分


コッポラ監督の青春映画
『ランブルフィッシュ』を紹介します。
当時大人気だったミッキー・ローク
マット・ディロンが出演した事で
大きな話題となった作品です。


いちいち驚かされる 超豪華な出演陣


予備知識まったく無しの状態で鑑賞しましたが
開始3分で『ん?え?アァーッ!』衝撃!

うっそ!トム・ウェイツ出てるじゃん!
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しかも若い!まだゴリラっぽさ控えめ!


ちなみにこの映画ではカフェバーの店主役です。
高校を中退してピザ屋で働いてたってエピソードもありますし
こんなお店あったら言ってみたいなぁと思いました。
1983年と言ったら傑作『レイン・ドッグ』よりも前かぁ。
Rain Dogs
若いわけです。。。
…というか突然のトム・ウェイツ出現に
冒頭のセリフをほとんど見ておらず
結局、最初から見直しです(笑)


ザックリとあらすじ
エブリデー喧嘩の不良少年ラスティのもとへ
姿を消していた兄が帰ってきた。
兄はモーターサイクルボーイと呼ばれた伝説の不良。
『いつか兄貴のようになりたい!』と憧れるラスティ。
しかしモーターサイクルボーイはかつての荒々しさがなく
心を失ったような静かな男になっていた。


なるほどー。
不良たちのケンカや恋愛を描いた
青春映画なのかなー?
…って油断してたら

また出た!

How many いい顔

ニコラス・ケイジ!
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オイ! 顔! 勘弁してよ!
毛根が死んでない!というか邪魔なほど生えてる!
まぁ彼はコッポラの甥っ子なんで
出演してもおかしくはないっちゃーないんですが
不意をつかれてのニコラス・ケイジだったもので
何故かちょっとだけイラっとします。(嫌いじゃないんだけど)
しかも今回の役は、なかなかの最低男子。
『嫌いだわー』と思いながら観ました(笑)


あれ?この出っ歯の女の子・・・
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間違いない!ソフィア・コッポラだー!
ブ…あまり可愛くない!

娘まで出演させてるあたりコッポラの趣味全開。
子役なんで演技もへったくれも無いんですが

ダイアン・レインの妹役って!
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お姉さんの美女っぷりが異常なので
違和感が凄いです。

しかしながらデニス・ホッパー(アル中の親父)
ミッキー・ローク(伝説の不良)
マット・ディロン(兄に憧れるケンカ馬鹿)って
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どんな一族だよ!
ファンタジーすぎるよ!
濃厚な血筋に恐ろしさを感じます。

というわけで
出演者の豪華さに驚きすぎて
前半だけでちょっと疲れました。


色のない世界で泳ぐ闘魚


白黒映画ですが、一部カラーが使用されています。
この手法は、後に『シン・シティ』でも観る事ができますが
本作の『白黒』にはさらに大きな意味があります。

ミッキー・ローク演じるモーターサイクルボーイ
色の判別ができない『色盲』なんです。
色のある世界の記憶は残っているのですが
今、彼に見えているのは、色のない世界。

しかし彼が見つめる熱帯魚には鮮やかな赤と青が。
それは彼の心の中で着色したのだと考えられます。
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モーターサイクルボーイは
ペットショップの水槽で泳ぐランブルフィッシュ
飽きもせず、ずーっと眺めています。
※店主に警察呼ばれるほど

ランブル・フィッシュは闘魚。
水槽の中に二匹を入れると
どちらかが死ぬまで戦い続けます。

ラスティ(マット・ディロン)は
そんなランブルフィッシュを
『カッコイイ』と言いますが

兄はこう言います。

 魚は川で泳ぐものだ
 もっと場所が広ければ殺し合わずに済む


水槽のような狭い世界しかしらない弟へ
『もっと広い世界を見ろ』という
メッセージのような言葉が印象的。

白黒の世界で泳ぐ
色鮮やかなランブルフィッシュは
兄の心にある寂しさや優しさを見事に表現しています。


兄弟の絆と すれ違う会話の切なさ


ラスティは純粋に兄を尊敬しています。
『いつか兄貴みたいになってやる』と。

しかし強い光に照らされる者には
さらに暗い影が作られるもの。

ラスティには光り輝く兄しか見えておらず
影に気づきませんでした。

何か大きなものを失ってしまったような
力のない笑顔のモーターサイクルボーイは
弟がどんなに尻尾をふっても
それをフワリとかわします。
兄弟の会話の食い違いはとても切ないです。

がむしゃらに兄を慕う弟と
優しく語りかける兄は
まるで光と影の関係のよう。
この映画の一番の見所と言えます。

個人的に好きだったのは
兄が弟をバイクに乗せて夜の街を走るシーン。
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色が判別できない為、信号の変化がわからず
危うく事故になりそうになるシーンがあるのですが
ラスティは、なんとも言えない表情で
兄貴の背中に顔をうずめます。
二人は、まるで本物の兄弟のよう。

このシーンの音楽がまたイイんです!
音楽を担当したのはポリスのドラマー
スチュワート・コープランドです。
気持ちがすれ違ってばかりいた兄弟が
楽しそうに街を走る姿にピッタリなサウンドです。

このシーンだけじゃなく
スチュワート・コープランドが手がけた音楽は
ジャンルの特定が難しい独特な雰囲気で
つかみどころのない映画に上手くハマっています。


破滅的なラストシーンと、その先にあるもの


モーターサイクルボーイは
『自分がいたらラスティは成長できない』
感じていたに違いありません。

物語のクライマックスである『あの行動』
弟を未来へ導くための行動だったのでしょう。
ラスティが純粋に兄を尊敬していたように
兄も心から『弟の成長』を望んでいた…
なんとも切ない結末です。

ラストカットは
その先に希望があるのではないか?と感じさせる
美しい映像。

いやー観てよかったー。
というか何故今まで観てなかったのか(笑)
10代の頃に観たかったな。。。

なんと言ってもこの映画最大の魅力は
モーターサイクルボーイを演じる
ミッキー・ロークでしょう。

優しい声と、幽霊のような生命力のなさ!
影があるくたびれた笑顔は反則!
数々の出演作の中でも
ダントツに最高にカッコイイです。
『喧嘩にバイクに女!』みたいな映画だと思ったら大間違い!
とても切なくて美しいストーリーでした。
機会がありましたら是非ご覧下さい!








[ 2013/09/07 16:36 ] 青春 | TB(0) | CM(2)













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